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22. 鶴と狐の恩返し

えー、毎度馬鹿馬鹿しいお話で御機嫌を伺います。落語の世界と云いますと、まともな人間というのは滅多に登場しませんでな。横丁の御隠居さんなんというのが、どちらかといえばまとものようですが、それでもどっか抜けている。出て来る連中、みな抜けてるんですが、愛嬌のある抜け方をしておるので落語のネタになるんですな。

狐や狸に化かされる話ってえのは世間にごまんとある。これも人がどっか抜けてるから化かされるんでしょうな。と云っても、最近の人間は抜けてはいても、昔の人のように化かされたりしません。最近の人は科学的にものを考えるんだそうで、あり得ないことを信じたりしませんからな。化かされたりしたのは、豊かな自然の中で人間と狐や狸が共存していた、よき時代のお話なのかも知れません。

昔、鄙びた山里の、そのまた村外れの森の中の小屋に、善吉という木樵(きこり)が住んでおりました。働き者でよく稼ぐのですが、30にもなろうというのにまだ嫁の来手(きて)がない。なぜかと云いますと、この善吉、生き物が大好きで、傷ついた鳥や動物を家に連れ帰って手当してやるなどはしょっちゅう。罠にかかった狐や狸を見ると可哀想で、猟師に金を出して逃がしてやったりします。だから金が貯まることはなく、いつもピーピーしております。

善吉のおっ母さん(46歳)は、早く孫の顔が見たい、孫の顔さえ見られれば先に亡くなった夫のところへいつ逝ってもいいと思ってるんですが、嫁が貰えないのでは孫が生まれる道理はありません。善吉も男盛りで性欲はあり余っております。それをどう処理してるかって云いますと、飼っている雌の山羊とおまんこして紛らわしております。ま、山羊もいいおっぱいをしてるんですが、「あへー!」とよがったり、「死ぬ〜!」なんて云いませんからな。かなり物足りないおまんこです。

善吉のおっ母さん、大事な一人息子が山羊とおまんこするなどという姿が情けなくて、ほろほろと涙を流して悲しんでおりました。幸いと云いますか何と云いますか、そのおっ母さんの月のモノが止まりました。もう妊娠の心配はない。そこで、おっ母さんは息子に自分の身体を与えることにしたんですな。
「善吉や、約束しておくれ」
「何だ、おっ母さん?」
「お願いだから、もう山羊とおまんこすんのはやめとくれ。ね?」
「でも、おっ母さん、おれ…」
「早くお嫁さん貰って人間の女とやっておくれ。獣なんかとやらずに…」
「そんなこと云ったって、急には無理だよ」
「生き物助けるのにお金使わなきゃ、お嫁さん貰えるじゃないか。ね、お金貯めて、お嫁さんお貰い!」
善吉はそうするとも嫌だとも云わずに黙っております。と、おっ母さん、しゅるしゅると帯を解いて、着物の前を開いて豊かな乳房を丸出しにし、下は腰巻き一つになった。善吉は初めて見る真っ白くまろやかな女体に目を飛び出させるようにして見蕩れ、口から涎を垂らします。

「善吉?今度こそお嫁さん貰うって約束すれば、お嫁さん来るまであたしがお前におまんこさせてやる。もう山羊とはやらなくていいんだ。どうだい?」
「ほ、ほんとにやらしてくれんの、おっ母さん?」善吉がおっ母さんににじり寄ります。
「約束しなきゃ駄目。本気でお嫁さん貰うって」孫の顔見たさの一念ですな。おっ母さんは腰巻きをひらひらさせ、大きな腰、生白い太腿、そして股間の陰毛の茂みなんぞをちらちらと見せます。今で云うストリッパーの芸ですが、田舎の女でさえ本能的にこういう手口を知ってるんです。恐ろしいもんでございます。ここまでやられたんじゃ、童貞の善吉なんかひとたまりもありません。
「おっ母さん、やらしてくれ!嫁さん貰う。約束する!」
「ほんとかい?嘘つくんじゃないよ?本気だね?」
「嘘つかねえ。ほんとだ!」
「じゃ裸になんな」そう云っておっ母さんは率先して裸になって、布団の上に仰向けに寝ます。善吉は興奮してぶるぶる震える手で着物を脱ぎ、真っ裸になる。善吉の一物は天井を向くくらいに突っ張らかってぴくんぴくん勝手に動いております。おっ母さんは、その長さ、太さ、元気の良さにびっくり。「んまあっ!お前、凄いもの持ってんじゃないのさ!」今度はおっ母さんが涎を垂らす始末。

善吉はおっ母さんの肉体のあらゆるところを触りまくり、舐めまくります。おっ母さんの身体にのしかかり、覆いかぶさって肌を寄せ合います。どれもが、これまで知らなかった肉の悦びというやつです。おっ母さんは「お嫁さんにはこうしなさい、ああしなさい」と指導します。根が真面目な善吉、云われたことをその場でおっ母さんの身体で試します。おかげでおっ母さん、おまんこは舐められ、クリトリスも刺激され、天にも昇る心地です。肉の悦びの極めつけは、おっ母さんのおまんこにペニスを突っ込んでの性器の結合、粘膜の触れ合いでございます。童貞とはいえ、山羊とやっていた善吉、三擦り半ではなく結構長持ちする上に、おっ母さんの指導の甲斐もあって、おっ母さん「あへあへ、死ぬ〜!」と極楽大往生。善吉は「おっ母さん、死んじゃ駄目〜!」と云いつつ、激しく腰を使ってどぴゅどぴゅどっぴゅーん!とおっ母さんの体内で射精し、目出たく男になりました。

善吉は毎日のようにおっ母さんの身体を欲しがります。おっ母さんは、その善吉の欲望をうまーく使って、一日の稼ぎを没収してからでないとやらせません。米や魚を買った残りの金は、嫁さんを迎える資金として貯め始めます。善吉はもう猟師にやる金がなくなっちまった。だからといって、善吉が生き物を助けなかったわけではないんです。ある日、山からの帰り、立派な美しい鶴が地面に横たわっているのを見つけました。見ると、鉄砲で羽根を撃たれた様子。江戸時代からこっち、鶴の肉は白鳥なんかと同じで、珍味とされていたそうですから、商売熱心な猟師に鉄砲で狙われたんでしょうな。善吉に捕まるのを恐れて、鶴は羽根をバタバタさせますが、地面をぐるぐるのたうち廻るだけで飛べません。善吉はその鶴を背負って家に戻りました。おっ母さんと二人で鶴の傷の手当をしてやり、藁の上に寝かせてやります。最初は落ち着かなかった鶴も、ここの人間はいい人間たちだと悟ったようで、やっと身体を休めます。

その夜も善吉はおっ母さんとおまんこしました。人間の客の前でならそんなことはしないんですが、相手は鶴ですからな。「あ、母子で近親相姦してる。いーけないんだ、いけないんだ」なんて云われる心配はございません。鶴は薄目を開けて、人間の親子のおまんこをじっと見ております。この日もおっ母さんは息子に身体中の性感帯をまさぐられ、クリトリスを刺激され、体内をペニスでぐりぐり掻き回されて、「イく〜っ!」と叫んで死んじゃいました。

数日後、善吉は傷の癒えた鶴を放してやります。鶴は親子に礼を云うように首を何度か下げ、たったったっと駆け出しますと、バサバサっと云う音と共にふわーっと浮かび上がって、山の彼方に飛び去って行きました。

その数ヶ月後の夜。
「ごめん下さい?」善吉親子の家の前で、若い女の声。
「あいよ」善吉が出て行くと、旅支度ですが綺麗な着物を着た、18か19の美しい娘さんが立っています。善吉は口をあんぐり開け、ぼーっとなってしまいました。
「旅の者ですが、日暮れて難渋しております。一夜の宿をお願い出来ませんでしょうか?」と娘。
「構わねえが、あと一里行くと村に旅籠もあるけんどね」と善吉。
「足にマメが出来て、一里はとても歩けませぬ。どうか、お宿を」
「そうか。そらいけねえ。さ、入んなさい」
善吉親子は娘に雑炊を振る舞いました。“つう”と名乗った娘は二人の親切に感謝しながら、ぽつぽつと、両親に死なれ都の伯父を頼って行くところだと語りました。その間、善吉はうっとりとつうの顔に見蕩れております。おっ母さんは「こんな嫁が来てくれればいいのに…」と思いながら、つうの優雅な挙措動作を眺めておりました。

貧乏な親子ですから、客布団なんぞありゃしません。二枚の布団を敷き詰め、三人で川の字です。布団の合わせ目はごろごろして気持ちよくありません。で、善吉が真ん中になって寝ました。善吉は隣りのつうが気になって眠れません。(ああ、この娘が女房ならどんなにいいだろう。この娘のおっぱいはどんな風か?この娘とおまんこしたら、さぞいい気持ちがするだろう)と、考えると唾が後から後から湧いて来ます。まんじりともしないで、夜を明かしました。

翌朝、つうは「まだマメが痛む」と云い、「もう一晩泊めてくれ」と頼みました。つうを気に入っている善吉にもおっ母さんにも否やはありません。つうは、洗濯をしたり、炊事をしたり、おっ母さんの縫い物まで手伝ってよく働きました。

その夜、夕餉のひととき、おっ母さんが「おつうさん?無駄だとは思うけど云わせておくれ。あんた、善吉の嫁になってくれるつもりはないかえ?」と、おずおずと云いました。善吉は「おっ母さん!そんな夢みてえなこと…!」と遮ります。つうは「実は、顔も知らない伯父さんのところへ行くより、御親切なこちらでご厄介になれないかと考えておりました」と云います。「えーっ、おつうさん!」おっ母さんは大喜び。善吉は信じられない思いで、「ほ、ほんとかい?」とぶったまげます。「ふつつか者ですが、何卒よろしくお願いいたします」つうが両手をついて、深々と頭を下げました。おっ母さんと善吉も、慌てて飯茶碗を抛り出してお辞儀を返しました。

おっ母さんはそれまで貯えた僅かのお金で、顔見知り数人を家に呼び、善吉とつうの簡素な祝言を挙げました。お酒も買って三三九度をし、木樵の親方が「高砂や」を謡いました。おっ母さんは「おつうさん、早く孫の顔を見せておくれ」と泣いて喜びました。

その夜からおっ母さんは機織(はたお)り部屋に布団を敷き、若夫婦が何の気兼ねもなくおまんこ出来るように計らいました。善吉はその夜、初めて若い女の身体を抱くことが出来ました。おっ母さんの乳房は山羊のふにゃふにゃの乳房よりはマシだったんですが、何せ46歳ですからてろーんと垂れかけております。そこへいくと、つうの乳房はぷるんぷるんと張り切っており、仰向けになっても膨らんで乳首がつん!と天井を向いて立っております。善吉は若く美しい女房を得た嬉しさで、つうのおっぱいを揉み揉みし、吸ったり、舐めたり、乳首を舌でつんつん弾いたりして戯れます。くびれた腰もおっ母さんのとは違います。善吉はおっ母さんが「お嫁さんにやっておやり」と云ったことをみんな実行しました。善吉は、色素沈着していないつうの肌色の割れ目、ピンクの粘膜などの美しさに感動し、おまんこを上から下、下から上へと舐め廻します。つうはウハウハです。善吉はびんびんに勃起したペニスを押さえつけて、つうの膣口に押し当て、ぐぐぐーっとつうの身体に突き刺しますと、「あうわーっ、ぐひーっ!」とつうが叫びます。善吉はおっ母さんから教わった通り、恥骨同士を擦り合わせたり、腰を大きく右旋・左旋させたりします。つうはクリトリスの性感にたまらず、「あーっ!あっあっあひーっ、あーんっ!」と盛大によがります。善吉はおまんこしながら、つうの形のよいおっぱいを両手で揉んだり、乳首をいたぶったりします。「死ぬ〜!」つうが死にました。善吉は女房を追って果てんものと、もの凄い早さで腰のピストン運動をし、ぴゅぴゅどっぴゅーんぴゅーん!とつうの体内に五億匹の精虫を放ったのでございます。

早いもので、いつの間にかつうのお腹が大きくなりました。孫欲しさのおっ母さんは、流産を恐れて息子夫婦のおまんこを禁止します。困ったのは善吉です。人間の女の味を知ってしまったのですから、もう山羊となんかやる気はしません。つうの手前、おっ母さんともやれません。今ならフェラチオという手もあるのですが、この当時はそんなものは一般的ではなかったですからな。

「あんた?」ある日、つうが云いました。「あたしは産み月まで機織(はたお)り部屋で寝ます。これからはおっ母さまを可愛がってやんなさい」
「えーっ!?」善吉が驚きます。つうが来てからはおっ母さんとは一度たりともやってませんから、つうが知ってるはずはないんです。「おまえ、何を云う!」善吉がとぼけようとします。
「隠すことはありません。親孝行して上げて?」
「ほ、ほんとにいいのか?」ついに善吉が白状してしまいます。
「ええ。でも、夜中に機織り部屋を覗かないで下さい。絶対に」つうがきっぱりと云います。
「分かった。覗かねえよ」

善吉は女房公認でおっ母さんとおまんこします。おっ母さんも大喜び。「なんて話の分かる嫁なんだろう!」おっ母さんは嫁に感謝しながら、久し振りに息子と交わってひーひー云わされます。おっ母さんを天国へ送り、自分も果てた後、善吉はふとつうの言葉を思い出しました。「絶対に覗いちゃいけない」というのは、よく考えると不思議です。寝姿など、覗かれて困るもんじゃないですからな。好奇心で善吉は四つん這いで機織り部屋へ忍び寄ります。機を織っている音などしません。近づくにつれ、呻き声が聞こえます。つうの声です。(病気か?)善吉は心配になりました。善吉は女房との約束を破って指先を舐めて濡らし、障子に穴を開けて覗きます。何と、つうが大きなお腹を曝け出して両手でおまんこを弄くっているではありませんか!片手でクリトリスを擦り、片手の指をおまんこに突っ込んで出し入れしています。善吉の肩を押すものがあります。おっ母さんが(おらにも見せろ)というジェスチャーをしています。善吉が身体をどかすと、今度はおっ母さんが覗きます。(んまあっ!)おっ母さんは、嫁さんのオナニーを目撃して口をあんぐり。話の分かる嫁ですが、満たされない自分の性欲に堪えかねて悶え苦しんでいたんですな。善吉はおっ母さんの身体を押しのけて、また覗きます。(えーっ?!)善吉は声を出さずに叫びました。つうではなく、一羽の立派な美しい鶴が、股を開いて両の翼をばたばたさせています。知りませんでしたが、鶴もオナニーするんですな。密室にたった一人だという気の緩みとオナニーの快感が、つうに正体を曝け出させてしまったようです。善吉は無言でおっ母さんに障子の穴を指差します。覗いたおっ母さんもぶったまげました。身重の嫁ではなく、身重の鶴がオナニーしてるんであります。善吉とおっ母さんは腰を抜かして、その場にへたり込んでしまいました。

翌朝。善吉もおっ母さんも黙りこくって、まともにつうの顔を見られません。
「あんた。おっ母さま。お別れでございます」つうが二人にお辞儀しました。身重ですから、身体を折ることは出来ないんで、頭を下げただけですが。
「え?ど、どういうこった?」善吉が驚きます。
「あんたはあたしとの約束を破って、あたしの正体を知ってしまいました。もう一緒には暮らせませぬ」
「し、しかし、お腹の子はどうなる?」
「そうだよ!あたしに孫を恵んでおくれ!」おっ母さんが必死で云います。
「これまで可愛がって頂き、ありがとうございました」つうはもう一度お辞儀をすると、着の身着のままで出て行き、二度と戻って来ませんでした。
女房を失った善吉と、孫を孕んだ嫁を失ったおっ母さんは悲嘆に暮れました。食っていかなくてはならないので、善吉は働きには出ますが、帰って来ると寝るまでぼーっとしております。母子でおまんこする気にもなれません。

数ヶ月経ったある日、仕事から帰った善吉が井戸端で足を洗って家に入ろうとした時、背後に何やら人の気配。善吉が振り返ると、人間の女の姿をしたつうが赤ん坊を抱いて立っていました。「つう!会いたかった!よく帰って来てくれた。さ、入(へえ)れ!」善吉が促します。声を聞きつけたおっ母さんも飛び出して来ます。つうはおっ母さんに赤ん坊を差し出し、「おっ母さまの孫でございます」と云いました。「んまあっ!」おっ母さんは狂喜して赤ん坊を受け取り、「まあ、可愛い女の子だこと」と嬉し涙を流します。善吉がおっ母さんの肩越しに赤ん坊の顔を覗き込みます。つうによく似た愛らしい顔の赤ん坊です。しばらく赤ん坊に見蕩れていた親子がつうを振り向くと、そこにつうの姿はなく、遠のいて行くバサバサっという羽音が聞こえただけでした。

親子は娘を“こづる”と名付けました。おっ母さんはこづるの世話に明け暮れて幸せな日々を送りましたが、自分で「孫の顔さえ見たらいつ逝ってもいい」と云っていた通り、次第に痩せ細って元気がなくなり、しばらくして、天国の夫に孫の話をすべく旅立ちました。

丁度その頃のことです。善吉は山で猟師の罠にかかっている子狐を助けました。善吉は罠を外し、いつも携行している消毒薬と軟膏を子狐の足首に塗ってやり、山に帰してやりました。子狐は何度も何度も善吉を振り返りながら、びっこを引き引き森に消えて行きました。

十日ぐらい経った頃のこと。「こんちは!」善吉の家の前で声がします。善吉が出て行くと、10歳ぐらいの可愛い女の子が立っています。村の子供が遊びに来たのかと思いましたが、ここは村から一里も離れている上に、男が一人で住んでいる只のあばら屋ですから、見たこともない女の子が遊びに来るようなところではありません。女の子は「子守りに雇っておくれ」と云いました。善吉が「子守りはほしいが、雇う銭なんぞねえ」と云うと、「銭はいらね。おまんま食わせて貰うだけでええ」との返事。「おまんまって…、おめえ、ここに住み込むつもりか?村にちゃんとお父っつぁんもおっ母さんもいるだろうに…」と善吉が驚きますと、「おらあ、孤児(みなしご)なんだ。身寄りはいねえ」と女の子。

善吉は喜びました。赤ん坊を背負って山羊を連れて山へ行き、おしめを替えたり、山羊の乳を飲ませたりしながら木樵仕事をするのは難儀だったからです。女の子が赤ん坊の面倒を見てくれるなら大助かりです。“こん”という名のその娘は、山羊の乳を搾り、赤ん坊の世話をし、炊事や洗濯もしました。おっ母さんが亡くなってから善吉は寂しい生活を送っていましたから、話し相手にもなる女の子との暮しは楽しいものでした。ある日、こんが「お願えだ。おれを嫁さんにしておくれ」と云いました。「馬鹿な!乳も尻も出てねえ子供が何を云うんだ!」善吉は呆れました。こんは「おれだっておまんこはある。やればいい気持ちになれっぞ」と誘惑します。「冗談じゃねえ。お前(めえ)なんか抱いたって、面白くも何ともねえ」つうやおっ母さんの成熟した身体が忘れられない善吉は、少年のような身体のこんには見向きもしません。「いくつんなればええんだ?いくつなら嫁さんにしてくれんだ?」こんが食い下がります。「そうさな。少なくとも16にはなってねえとな」善吉は現在の法律なんか知りゃあしないのですが、偶然にもぴったり合う年齢を云いました。16なら乳も尻も丸くなる年頃だろうと考えただけなんですが。

「嫁さんが駄目なら娘にしてくれ」と、こんが云いました。「こづるちゃんのいい姉ちゃんになるから…」 善吉は考えました。こんを自分の娘にして悪いことは何もありません。赤ん坊や食事の心配無しに安心して働けるのですから、いいことずくめです。どっからかこんを攫って来たと思われると困るので、善吉はこんと二人で名主のところへ出向き、正式に養子縁組をしました。

父娘(おやこ)として枕を並べて寝た最初の夜、善吉が驚いたことにこんが善吉の布団に滑り込んで来ました。「お父っつぁん!」こんが善吉に抱きつきます。「どうした、おこん?何か悲しいのか?」と善吉。「ううん。嬉しいの!」とこん。こんは善吉の身体にすり寄り、何と善吉の股間をまさぐりました。そこでは女を求めてペニスが固く太く長く勃起しています。「あ、立ってる!お父っつぁん、おまんこしよ?」こんが誘惑します。「馬鹿こけ。お前(めえ)みてえな子供とやれっか」善吉は相手にしません。「お前(めえ)とやるんなら山羊とやる方が、ずっとましだ」 馬鹿にされたこんはしくしく泣き出します。「おこん、泣くな。お前(めえ)のおっぱいが出て来たらやってやっかも知んね」善吉が慌てて慰めます。こんはしばらく泣きじゃくっていましたが、やがて寝入ってしまいました。

翌日からお盆に入り、善吉の仕事は休みになりました。「お父っつぁん、今夜はお稲荷さん作る」とこんが云いました。「ほう?そらええな」善吉が嬉しそうな顔をします。稲荷寿司など、おっ母さんが亡くなってから食べたことがありません。「おれ、村さ油揚げ買いに行って来る」と、こん。「おれも行こうか?」と善吉が云うのに、「おれ一人でいい。待ってて?」と答えて、こんはすたすたと山を下りて行きました。

善吉は家の修理をしたり、薪を作ったり、野菜畑の雑草を抜いたりして、休みというのに忙しく働きました。夕暮れになって、こんの帰りが遅いのに気づきました。村へは一里、往復二里ですから、大人の足なら二時間の距離。子供でも二時間半あれば帰って来れるところです。善吉は俄に心配になり、村への道を下り始めました。曲がり角にぶち当たる度に、その向こうにこんの姿が現れないかと期待しますが、こんの姿は見えません。ある曲がり角を曲がった時、向こうの木の根方にしゃがんでいる人の影。「おこんっ!」善吉が走り寄ります。それは女ではありましたがこんではなく、16、7のぽちゃぽちゃっとした器量のいい娘でした。

「どうしなすった?」善吉がしゃがんで娘の顔を見ます。「疲れて動けないのです」と娘。「それは大変だ。ところで村へ行きなさるか?村の方から来なすったか?」善吉が尋ねます。「村の方から参りました」娘が答えます。「では10歳ぐらいの女の子を見掛けなかったか?うちの娘が帰って来んので、心配しとるんだが」善吉は道の向こうに目をやりながら聞きます。「いいえ、誰一人見ませなんだが」娘が云います。「そうか…。おれは村まで行ってみる。あんたを旅籠まで負ぶって行ってやってもよいが、どうだ?」善吉が云いました。「御親切は嬉しいのですが、道が反対ですし、もう少し休めば歩けると思いますので…」娘が辞退します。「分かった。早くよくなるといいがな」善吉は、娘に別れを告げて村へと向かいます。

不思議なことに、豆腐屋はこんは油揚げを買いに来なかったと云います。村人の誰もがこんなど見なかったと云います。(こんはどこへ行ったんだろう?)途方に暮れた善吉はとぼとぼと山道に入り、家に戻り始めます。驚いたことに、例の娘はまだ木の根元にしゃがんだままです。「娘さん!まだ歩けねえのか?」と善吉。「はあ。情けないのですが…」と娘。「おれの家に来るかい?風呂に浸かって疲れを取るがいい」と善吉。娘は遠慮しましたが、日が落ちてどんどん暗くなって来ますので、いつまでも道ばたにしゃがんでいるわけにもいきません。善吉は娘を軽々と背負うと、家に向かって歩き出しました。

娘は“いね”と名乗りました。家に入ると、いねは赤ん坊のこづるを見て、「まあ、可愛い!」と抱いて頬擦りします。それを見た善吉もにっこり。善吉は風呂を沸かし、いねを先に入れようとしました。「いえ、旦那様どうぞお先に」いねが恐縮します。当時は男尊女卑の時代でしたから、富と権力のある女親分でもなければ、風呂に入るのは祖母(おばあ)ちゃんでも一家の主婦でさえも男の後でした。「なあに、おれは一日働いて身体が汚れとる。あんたが先に入んなさい」善吉が促します。「じゃあ、赤ちゃんと一緒に」といねが云い、「おお、それは助かる」と善吉も大喜び。善吉は飯の支度をしながらも、こんがいつか戻って来ないかとそわそわしております。「ありがとうございました」風呂を出て、善吉のおっ母さんの浴衣を借りたいねが、赤ん坊を布団に寝せて縁側で涼みます。月明かりに娘がはだけた両肩が浮かび上がり、その色っぽさといったらありません。善吉はうっとりしてしまいます。

善吉は風呂で汗を流し、いねに夕餉を振る舞いました。いねが食事の後片付けをするというので、善吉はいねに任せ、家の外に出て「おこんっ!おこーんっ!」と娘を呼びました。しかし、こんは帰って来ません。いねは「娘さんは山賊にでも攫われたのでは?」と云います。「あんな小娘を攫ってどうしようと云うんだ?名主の娘なら身代金も取れようが、相手がおれみたいなすかんぴんの木樵じゃあな…」善吉が自嘲気味に云います。「おこんちゃんは山賊に犯されてるのかも知れませんよ?」いねが暗い顔で云います。「馬鹿な!あんな乳も尻も出てない子供が!?」善吉が呆れると、「いま都じゃ子供とおまんこするのが流行りなんです。山賊がその真似をしてるのかも…」と、いね。「えーっ?子供と?」善吉がぶったまげます。「畜生!今度山賊に出会ったら、おれの鉈(なた)でぶっ殺してやる!」と善吉。「善吉どん、そんなにおこんちゃんを可愛がってたんですか…」いねが驚きます。

善吉は二人分の床を取り、いねと並んで寝ます。つうに勝るとも劣らぬ美しい娘の傍らに寝て、善吉のペニスはおっ立っています。おまんこしたいのはやまやまですが、見も知らぬ旅の娘に襲いかかるわけにはいきません。そんなことをしたら山賊と同じになってしまうので、人のいい善吉に出来ることではありません。悶々としていると、隣りのいねが起き上がった気配。真っ暗闇で見えませんが、いねは善吉の布団の裾の方に廻った様子。善吉の掛け布団が捲られます。(な、なにをするんだ?!)善吉が緊張していると、善吉の寝間着の前が開かれ、褌からはみ出したペニスに女の手が!(えーっ?)善吉はショックを受け、その身体は金縛りにあったように身じろぎも出来ません。もっと驚いたことに、善吉のペニスはぬめぬめした舌でぺろぺろ舐められ、濡れた口に含まれてすぽすぽされます。全身の毛が逆立つような異常な、同時に天にも昇るような心地よい快感が善吉の身体を襲います。そらそうです。おまんこは気持ちいいもんですが、おまんこの中に舌はありませんからな。おまんこに舌が生えて、ペニスをぺろぺろされたら、こらあこたえられませんわ。おまんこの数倍気持ちがいいフェラチオは男の大好物でありますから、女が男をものにする秘密兵器と云っていいようなもんでございます。「おお、気持ちいいーっ!あああ、いい気持ちじゃあーっ!」ペニスを舐めまくられる善吉が、目をつむって快感に酔い痴れ、迫る断末魔の予感に悶え苦しみます。「あああ、もう駄目じゃーっ!」善吉はどっぴゅーん、どっぴゅんぴゅーんっ!と精液をいねの口内に放ちました。

ぜいぜい息をしながら、善吉はいねににじり寄り、「おいねちゃん、お前さんがやってくれたのは、ありゃなんちゅうもんじゃ?えれえ、気持ちいがったが」と云いました。「あれは都では口取りとか尺八と呼ばれる、女郎衆の芸の一つです」と、いねが答えます。「え?じゃ、おいねちゃん、お前さんも女郎なのかい?」善吉が聞きます。「滅相もない。私はちゃんとした家で育った娘です。親切な善吉どんに、あたしに出来る最高のお礼をしただけで…」と、いね。「そんなら、これは都で何と云う?」善吉がいねを丸裸にしてその股ぐらに這いつくばり、いねのおまんこを舐め出します。「きゃああ!あわーんっ!」いねが嬌声を上げてよがります。クンニリングスは女にとっても最高の悦びで、おまんこするより気持ちがいいもんです。善吉は濡れたおまんこに指を入れて抜き差ししながら、クリトリスを舌でつんつん弾いたり、べろべろ舐めたり、舌を押し付けて圧迫したりします。全ておっ母さんの性教育の賜物です。「いひーっ!あぐーっ!うわーんっ!」いねが泣き叫ぶようにしてよがります。いねは自分で自分の両方のおっぱいを揉んだり、乳首を刺激したりして、身体に性感を満ち溢れさせます。「死ぬーっ!あぎゃーんっ!」いねがあの世に逝ってしまいました。

女の興奮した声は男を奮い立たせます。さっき射精したばかりの善吉のペニスが、むくむくむっくりと伸びだし、長く太くなりました。善吉はいねの身体にのしかかり、お椀を伏せたような二つのおっぱいを揉みます。つうの豊かな乳房よりは小さいのですが、それがまた可憐で愛らしいおっぱいです。おっぱい揉み揉みによってペニスはさらに勃起し、反り返ってびくんびくん武者震いします。「善吉どん、やって!おまんこしてっ!」いねがおまんこから愛液をだらだら流しながらせがみます。善吉はいねの膣口に亀頭をあてがい、ずぶずぶずんぶり!と突っ込みます。「あへーっ!」いねが満足の叫び。善吉はつうよりも若く、びっちり締まった肉襞にすっぽりとペニスを包まれ、えも云われぬ快感を味わいます。お産を経験していない16のおまんこなら、そら締まってるでしょう、チクショーってなもんですな。押しても快感、引いても快感ですわな、きっと(知らんけど)。善吉は、身体を前傾させていねのおっぱいをしゃぶりながら、腰だけぐりぐり廻し、時にへこへこさせて、一度死んだいねを生き返らせ、また燃え上がらせます。「わわーんっ!ひいーいっ!むぐわーっ!」いねも下から腰を突き上げます。それに合わせて善吉がペニスを突き出す。いねの体内奥深く、子宮口にまでペニスが届きます。「ぎゃあーっ!」今で云うポルチオ性感というやつ。いねは快感の洪水で、もう気も狂わんばかり。「死ぬーっ!」また死んじゃいました。善吉も我慢に我慢を重ねて押し止めていた精液の堤防を一気に決壊させ、どびゅーんびゅーんびゅーん!といねの体内を精液で満たしました。

いねとの性交を終えた善吉は、再び真っ暗な闇の中に出て、四方八方に「おこんっ!おこーんっ!」と呼びかけます。こんが道に迷っているのではないかと心配でたまらないのです。その呼び声を聞いたいねは、うっすらと涙を浮かべておりました。

翌日も仕事は休みですから、善吉は朝から村まで歩いて行き、人々にこんを見かけなかったかどうか尋ね、戻って来ると、家を中心に四方の山道を探し廻りました。いねは善吉のために留まり、食事を作ります。善吉は食事を慌ただしく掻き込むと、またこんの捜索に出て行きます。善吉の涙ぐましい努力に、いねも感動しました。夕刻、戻って来た善吉にいねが「村へ行って油揚げを買って来ます」と云いました。「こんな時刻に?」善吉が呆れます。「はい。善吉どんにお稲荷さんを食べさせたいので」といね。「えーっ?」善吉は不吉な予感を感じます。「日が暮れてからの山道は危ない。おれも行く」善吉が云います。「いえ、ちょうどお風呂がいい塩梅です。ゆっくり待ってて下さいな」そう云って、いねは出て行きました。

善吉が風呂から上がり、しばらく涼んで待っていましたが、いねは帰って来ません。善吉に先ほどの不吉な予感が蘇ります。善吉は着物を着ると、村への道を突っ走るつもりで家を飛び出します。何と、家の前にこんが立っているではありませんか。「おこんっ!」「お父っつぁん!」二人はどちらからともなく走りよって、ぎゅっと抱き合います。「よかった!心配したぞ!」と善吉。「会いたかった、お父っつぁん!」とこん。「さ、家さ入れ。一体何があったんだ?聞かせろ」二人は家に入ります。

こんは身の毛もよだつような話をしました。村へ行く途中で山賊に襲われて誘拐され、山賊たち数名から毎日代わる代わる犯されたというのです。「お、お前みたいな子供を?!」善吉があんぐりと口を開けます。「うん。おまんこがきつくて気持ちがいいって、毎日、毎日」と、こん。「そ、そりゃ子供だからきついだろうが、お前は股が裂けなかったか?」善吉が心配します。「だいじょぶ。山賊に姦られてるうちに、あたいも気持ちよくなっちゃって」「なにい?」善吉が呆れます。「でも、お父っつぁんに会いたいから隙を見て逃げ出して来たの」と、こん。

「こん!風呂さ入(へえ)れ!身体を洗ってやる!」善吉はこんを引き摺るようにして風呂に向かい、こんを裸にして身体中をごしごし洗います。山賊に汚(けが)された娘の身体を綺麗に戻してやろうという親心です。善吉はこんの少年のような平らな胸を見ました。この胸もいねの歳になれば黙っていても膨らんでくるのです。善吉はこんの割れ目も洗いました。赤ん坊のこづると同じようにふっくらと盛り上がった健康そうな大陰唇。善吉は割れ目を開きました。初々しいピンクの粘膜。ぽっかりと、もう処女でなくなった膣口が開きます。善吉は山賊たちの精液を洗い流すように、膣口に指を突っ込んで中をぐりぐり洗います。「あっはーんっ!」こんが感じます。善吉の指にねばっとした液体が感じられました。愛液です。10歳でも性交に慣れたおまんこは愛液を出すんですな。善吉はどきーん!としました。今度は洗うためではなく、指をペニスに見立ててこんのおまんこに出し入れしてみました。「あっあっ、あああーっ!」こんがよがります。身体は未成熟ですが、こんの性感は大人並みに発達していたんです。「おこんっ!」善吉は指をこんのおまんこに突っ込んだまま、こんの身体を抱き締めました。「お父っつぁん!」こんも善吉の性戯に有頂天です。善吉はこんの口に吸い付き、舌を差し込んでこんの舌を舐め廻します。こんも善吉と舌を絡めます。二人の唾液が混じり合ってだらだら垂れます。善吉は指を深く入れて、10歳のおまんこの中を掻き回します。「ぶぎゃーっ!」こんがイってしまいました。

善吉は湯に濡れたこんの身体を乾かし、抱きかかかえて部屋の布団の上に寝かせました。胸は平ら、腰もまだ狭く、尻にも肉がさほどついていません。あれほど馬鹿にしていた子供の身体です。しかし、山賊たちが毎日代わる代わる襲いかかったとすれば、子供のおまんこもいい味なのかも知れません。いねも、都で流行していると云っていたのを思い出します。善吉の心境が変わりました。善吉のペニスはこんの幼いおまんこを求めて、どでかく突っ立ちました。「やって!お父っつぁん!」こんが大きく股を開いて善吉を迎えようとします。「うむ。お前はおれのもんだ!誰にもやらねえ!」と善吉。「嬉しい!お父っつぁん!」善吉はこんの股ぐらに這いつくばって、こんのおまんこを舐め出します。もう勘所を掴んでいるので、指と舌の絶妙な動きでこんの性感を高めます。「うぐあーっ、あうーっ!むあーんっ!」こんがよがります。10歳のおまんこの味を早く知りたくてたまらない善吉は、起き上がって亀頭におまんこから流れ出る愛液を塗りたくり、こんの膣口めがけてぐっと腰を押します。入りません。的が小さいのでペニスがめり込まず、滑ってしまいます。仕方なく、指で膣口を押し広げ、閉じ切らないうちにずぶずぶっと入れます。入れてもぬるっとは入って行きません。おっ母さんやつうのおまんことは違うのです。いねのおまんこよりきつい。こんの肩を両手で抱え、ペニスを錐揉みのように少しずつ突っ込んで行きます。入った。やっと入った。今度は動かすのが大変です。愛液が溢れているというのに、性器と性器が互いに吸い付きあいます。ペニスを動かすと鳥肌が立つようないい気持ち。これは想像を絶する性交です。山賊たちもこれを味わいたかったのでしょう。「うーむ、お前のおまんこは最高だ。ええ気持ちだ」と善吉。「ほんと?嬉しいわ」こんが喜びます。

善吉はこんをイかそうとしました。山賊に囲まれて恐い思いをし、幼い身体を無理無体におもちゃにされたこんを慰めたかったのです。先ず、恥骨を押し付けぐりぐりしてクリトリスを刺激します。「うわはーんっ!」次に、乳首を弄くったりお尻を揉んだりします。「うむぐーっ!」愛液がどんどん湧いて来て、次第にペニスが動かせるようになります。善吉は腰のぐりぐり廻しとピストン運動を交え、さらに指でこんのクリトリスも刺激します。「あん、あんっ、ああん、あうあーんっ!」こんの興奮が高まります。こんの興奮が善吉に乗り移り、善吉のピストン運動が急速になります。「あぎゃはーんっ!」こんが絶命しました。善吉は狂ったようにピストン運動をし、どっぴゅぴゅーん!どぴゅーん!と10歳の体内に精液を噴射しました。

果てた後、善吉はいねのことを思い出しました。いねも山賊に攫われたのか?善吉は鉈を武器として、松明(たいまつ)片手に付近を歩き回り、「おいねちゃーんっ!おいねちゃーんっ!」と大声で呼びます。しかし、いねの返事はありません。「おいねって誰?」家に戻ると、こんが聞きました。「うむ。お前がいなかった時に泊めてやった娘さんだ。村へ油揚げを買いに行って、それ切り戻って来ない」と善吉。「もう行っちゃったのよ。戻って来ないわよ」こんが冷たく云います。「いや、戻って来る。明日、村まで探しに行ってみる」寝床に入りながら善吉が云います。「その人とおまんこしたの?その人が好きなの?」こんが追及します。「ああ。おっぱいも尻もちゃんと出てるしな。尺八までしてくれて、気持ちえがったの何の!」善吉がうっとりと思い出しながら云います。「尺八ならあたいだって出来るよ。何さ!」と、こん。ライバル意識ってやつですな。「え?お前、尺八知ってんのか?」善吉がびっくりします。こんは、一寸慌てた顔をしました。「嘘だろ?お前が尺八知ってるわけがねえ。あれは都の流行りだそうだから」善吉は相手にしません。「知ってるよ!山賊にやらされたもん!」こんが云い張ります。「えーっ?ほんとか?」善吉が驚きます。

「お父っつぁん、その女が好きなの?あたいじゃ駄目なの?」こんが善吉に詰めよります。「あたいのおまんこ最高だって云ったじゃないの!尺八だってやって上げるからさ」善吉は困ります。「ああ、お前は可愛いし、おまんこもいい。しかし、お前にはおいねちゃんの乳と尻がないからな。お前ともやりたいが、おいねちゃんともやりたいんだ」と善吉。「そんなっ!欲張りねっ!」こんがむくれます。

翌朝、早々に善吉は山を下りて村へ向かいます。色んな人に聞きましたが、誰もいねを見掛けた者はありません。また、山道を「おいねちゃーんっ!おいねちゃーんっ!」と怒鳴りながら家に戻って来ました。人というものは、いなくなるとその人のよさや有り難みが分かるもんでございます。親やきょうだいが特にそうですが、恋人も失って初めてどれだけ愛していたかが実感出来ると云われております。失恋の痛手は人を病気にするほどです。善吉の場合は病気にまではなりませんでしたが、しょんぼりして食欲もありません。時折、外に出ては四方に「おいねちゃーんっ!おいねちゃーんっ!」と呼びかけます。こんはうんざりしたような顔で、それを聞いています。

次の日もまだ善吉の仕事は休みでした。「お父っつぁん、こづるちゃんをお願い。あたい、村へ行って来る」とこん。「何?また油揚げ買いに行くんじゃあるめえな?」と善吉。「油揚げだよ?」と、こん。「駄目だ。油揚げ買いに行くと、決まって神隠しがある。行っちゃなんねえ」純朴な男ですが、善吉も馬鹿ではありません。油揚げと神隠しのきな臭い関係にちゃーんと気づいております。「じゃ、厚揚げ」と、こんが買い物リストを変更します。「厚揚げも駄目」善吉はにべもありません。そこへ、村の盆踊りの三味や太鼓の音が風に流れて来ます。「じゃ、盆踊り見に行こ?」と、こん。「踊りは夜だ。ありゃあ、まだ練習だよ」と善吉。

「お父っつぁん?」しばらく何か考えていたこんが口を開きました。「山賊のところへ行ってみる?その女が攫われているかも知れない」善吉はびっくりします。「お前(めえ)恐くねえのか?案内出来るのか?」こんは「根城までは無理だけど、近くまでなら…」と云います。善吉は鉈を手に、こんを先に立たせて山道に分け入りました。麓の村、山寺、都、隣村などへ通じる四つ辻に、小さなお稲荷さんの祠(ほこら)があります。祠を守るように狐の石像が左右に一体ずつ並んで立っています。信心深い善吉は素通りすることもならず、その祠の前にしゃがむと、目を閉じてぱんぱんと手を叩きました。目を開けると、こんがいません。「おこん?おこんっ!」善吉はきょろきょろし、祠の周りを駆け巡りますがこんの姿は見当たりません。山賊が掘った落とし穴でもあるかと、地面も隈なく探しましたが、そんなものはありません。「おこーんっ!どこさ行った?おこーんっ?」返事はありません。

こんの案内無しでは山賊の住処(すみか)を探ることも出来ません。それにこづるが腹を空かして泣いているかも知れません。善吉は狐につままれたような思いで、とぼとぼと家に戻りました。すると、後ろから人の足音が近づいて来ます。「おこん?おこんかっ!」善吉が立ち止まって待っていると、現れたのはいねではありませんか!「おいねちゃんっ!」善吉が駆け寄って、いねを抱き締めます。「どこへ行ってたんだ、おいねちゃん?心配したぞ!」と善吉。「実は急に差し込みが来て倒れていたのですが、助けられて山寺で看病されていたのです」と、いね。「そら大変だ。もういいのか?」善吉が心配します。「ええ。もうすっかり」いねがにっこり笑います。「そうか。ところで、どっかでおこんを見掛けなかったか?また急にいなくなっちまったんだ」善吉が後ろを振り返りながら云います。「んまあ。またですか?」いねが驚いた顔をします。「この前は山賊に攫われて、逃げ出すまでずっと山賊たちに犯されてたそうだ」と善吉。「やっぱり…」と、いね。家に戻る途中、善吉は何度も立ち止まって、「おこーんっ!おこーんっ!」と叫びました。

食事をし、こづるを寝かしつけた二人は、布団の上で裸で絡まり合います。「おお、このおっぱい!この尻!最高!」善吉はいねの白く柔らかい身体を触りまくり、こんでは味わえない皮膚感覚にうっとりします。入念にクンニを施した善吉は、勃起し突っ張らかったペニスをいねのおまんこに当て、ずぶずぶずっぷりと埋め込みます。「あむーんっ!」とよがる、いね。しかし、善吉はペニスをいねの身体に突っ込んだまま、身動きせずに何か考えています。「どうしたの、善吉どん?」いねが訝ります。「うーむ。こんな筈ではなかったが…」と善吉。「何が?あたしのおまんこが何かいけないんですか?」いねがむっとします。「い、いや、そういうわけでは…」と善吉はしどろもどろ。「はっきり云って下さい!どういうことなの?」

善吉は正直に全部話しました。いねの肉体は最高で、天女もかくあろうかというほど素晴らしいこと。しかし、おまんこは10歳のこんのきつさに敵わないこと。いねの身体とこんのおまんこを一緒に味わえればいいのに…と思ってしまうことなど。

「そんな欲張りな!」いねも、こんと同じことを云います。「16歳の身体に10歳のおまんこなんて、聞いたこともない!無茶苦茶よ!贅沢よ!」いねが善吉を詰(なじ)ります。「すまね!でもほんとなんだ」善吉が首をうなだれた。「あたし、あんたと一緒になりたかった…」と、いね。「えーっ?おれと一緒に?」善吉が驚きます。都から来た美しい女と一緒になれるなんて。「でも、もうやめた!あんたは養女とおまんこしなさい」いねは、ばたばたっと着物を身に着けると、真っ暗闇の中に飛び出して行きました。「おいねちゃん!行くなっ!おいねちゃんっ!」善吉が後を追いますが、いねの姿は見えず、風に乗って盆踊りの歌が聞こえて来るだけでした。

それ以後、善吉は仕事に身が入らず、山の中を彷徨っては「おいねちゃーんっ!おこーんっ!」と叫んで廻る毎日。家ではしょんぼりして、泣いているこづるの相手もままならぬほど。その様をどっからか見ていたんでしょうな。ばさばさっと音がしたかと思うと、一羽の鶴が善吉の庭先に舞い降りました。いねとこんに去られて虚脱状態にある善吉に、その羽音は聞こえません。鶴はぺたぺたという感じの足運びで、家の戸口に入りかける。その瞬間、鶴はつうに変身しました。「あんた?あんた?」つうが善吉に呼びかけます。「ん?」善吉が夢から覚めたように顔を上げて、声の方を見る。「つうっ!」善吉が叫ぶ。「あんた?あたしの云うことをよーく聞いて?」と、つう。「ん?な、何だ?」善吉がつうの顔を見守ります。「村で油揚げを買って、四つ辻の稲荷神社に供えなさい。七日の間、一日も欠かさずに。いい?分かった?」とつう。「油揚げだと?稲荷?」善吉には、何でそんなことをしなければならないのか、ちんぷんかんぷんです。「こづるを大事にね?頼んだわよ?」そう云ってつうは、布団の中で眠っているこづるを愛しそうに見やって、くるりと身を翻して出て行きました。その後、ばさっばさっという羽音だけが聞こえました。

かつての女房であり、こづるの母親でもあるつうの言葉です。善吉は無視出来ず、毎日仕事が終わると村まで行き、油揚げを買っては四つ辻のお稲荷さんに供えました。善吉は「何卒、いねとこんを戻して下さい。お願いします。どうか、お願いします!」と口に出して祈りました。善吉は、つうに云われた通り、七日間油揚げを買って稲荷神社に供えました。前日に供えた油揚げが必ず消えているところをみると、ちゃんと狐が出て来て食べているようです。

その七日目の稲荷詣でから戻ると、何と家の前でいねがこづるを抱いてあやしながら立っているではありませんか。「おいねちゃんっ!」善吉が駆け寄り、こづるごといねを抱き締めます。「ああ、お稲荷さんに祈った甲斐があった。これで、こんも一緒ならいいんだが」と善吉。「おこんちゃんも戻ってるわよ?」と、いね。「え、ほんとか?どこだ。家ん中か?」善吉がきょろきょろします。「ううん。あたしと一緒」いねが意味ありげににんまりします。「ど、どういうことだ?」善吉には理解出来ません。「あんたの望みが叶ったのよ。あたしの身体におこんちゃんのおまんこがついたの。あんたは16のあたしのおっぱいとお尻と、10歳のおこんちゃんのおまんこを楽しめるわけ」いねが説明します。「ほんとかい!」善吉がぶったまげます。「でもね、覚えておいて?10年経つとあたしは26の身体、おこんちゃんのおまんこも二十歳のおまんこになるのよ?」いねが警告します。「心配要らねえ」善吉がこづるを受け取って抱き上げます。「10年経ちゃ、この子は10歳だ」今度は善吉がにんまりしました。

御退屈様でございました。




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